大山税理士事務所

税務情報

平成20年度税制改正大綱

12月13日与党自民党・公明党の税制調査会は、平成20年度税制改正大綱を公表しました。衆参ねじれ国会を反映してか、小粒な改正ばかりで消費税の抜本改革などは先送りとなりました。

主な項目は以下の通りです。

証券税制
- 証券優遇税制について
  上場株式等の譲渡益及び配当益に係る税率について、平成20年度中に期限が切れる軽減税率（10％）に関しては、平成20年12月31日を持って一旦廃止とし、平成21年1月1日より本則である20％となります。
  
  ただし、移行のための特例措置として平成21・平成22年の2年間は、譲渡益金額のうち500万円以下、及び配当収入金額の100万円以下については、軽減税率10％が引き続き適用となります。
- 上場株式等の譲渡損失と配当益との損益通算制度の創設
  証券投資での損失を、配当益から控除して所得額を圧縮できる損益通算制度が平成21年より創設されます。
中小企業税制
- 事業承継税制について
  平成21年度より、非上場の会社について、承継した非上場株式等で相続税を8割軽減（納税猶予）できる制度が創設となります。
地方税制
- ふるさと納税制度（個人住民税の寄付金税制）
  平成21年度分以後の個人住民税について、個人が地方自治体に対して寄付をした金額に応じて住民税の1割を上限に税額控除できる制度を創設します。
- 地方法人特別税の創設
  法人に関して、平成20年10月1日以後開始する事業年度より、法人事業税額を課税標準とした地方法人特別税を創設します。これは地方への税源移譲の一環で、この地方法人特別税を一旦国へプールし地方法人特別譲与税として都道府県へ分配されます。